そこに鳴る


緻密に構築されたアンサンブルと孤高の超絶テクニカル重厚サウンド 男女混成で織りなす和メロハーモニーの融合で他バンドの追随を許さない 唯一無二それが「そこに鳴る」原点回帰!「ゼロ」5月9日リリース!

鈴木重厚(g/vo) 藤原美咲(b/vo)


■5月に新しいMini Album「ゼロ」がリリースになると。前作「MATALIN」から1年。この1年はそこに鳴るにとってどんな時間だったのでしょうか?

鈴木:一年間一緒にやってたサポートドラムの真矢と一緒に活動できなくなって、「さあ、どうしよう」という状態になりまして。そこからまた見つけたサポートドラマーの志雄君が初期ドラマーのたけむらに一番近い叩きまくるオルタナドラマーみたいなスタイルで且つ、メタル寄りなバンドでも叩いてるのでそんなエッセンスも濃くあったりして懐かしくも新鮮な1年でした。1年の印象としては様々なことにインスピレーション受けつつ制作、みたいなイメージでしたね。
藤原:沢山考えて、2人で沢山話し合いをしながら2018年へ向けて準備した1年間でした。「そこに鳴る」というバンドを少しでも多くの方に知ってもらうためにできることって何があるだろう?と、自分たちなりに何かできることはないかと考え、コピバン動画を毎週投稿する「そこに鳴る軽音部」という企画を始めたり、改めて自分の歌や演奏と向き合ったり。今まであまりできていなかったライブ活動以外の部分を広げた1年間でしたね。

■今作タイトル「ゼロ」に込められたメッセージとは?

鈴木:前作が新たなことに挑戦しようとかなり意図をもって曲を作った作品でした。例えるならそれこそメタルをやろうとか、切ない曲を作ろうといったような。それに対して今回は元々自分が持っているセンスのようなものを、何も脚色せずに出してしまおうというコンセプトになっています。他にも様々な意味合いはありますが、最も大きな部分はそこかな、と思います。
藤原:ゼロ=原点です。原点回帰。そしてもう一つ、始まりの1枚になればいいなと思ってこのタイトルをつけました。私たちが凛として時雨に出会って人生を変えられたように、誰かの人生を変えてしまえるような衝撃を与えられる作品になればいいなと思っています。

■初期衝動という意味合いで引き合いに出されているのが「凛として時雨」だと伺いました。お二人にとって「凛として時雨」という存在とは?

鈴木:中学生くらいまではほぼほぼEvery Little Thingしか聞いてなくて。それが理由という訳ではないのですが、昔は音楽、即ち音に対してかっこいいという形容詞が付随するイメージがなくて。ギターを手に取っても1年くらいはかっこいい音楽のイメージが曖昧でした。それが9mmと時雨に出会って自分の中で具体化された感じですね。バンドの構成的にもよく時雨の名前が出ますが、9mmも同様かそれ以上に影響を受けたバンドだと思います。要するにかっこいい音楽の1つの基準です。
藤原:私の人生を変えてくれたバンドです。出会った時の衝撃は一生忘れることはないだろうし、全ての始まりになりました。もし凛として時雨が存在していなかったとすれば、そこに鳴るというバンドは生まれていなかったし、私がベースを弾くこともなかったかもしれない。大きな存在です。

■「YAMINABE」では様々な挑戦をして、「METALIN」ではメタル要素をかなり取り込んでという制作だったと思うのですが。今作はつまり「I’m NOT a pirolian」に近いものになったと?

鈴木:結果的にそうなったと思います。YAMINABEは昔の曲と当時の新曲と入ってるんですが、その昔の曲のスタンスに近いのかなといった感じです。昔の曲は何も考えずに作っていて、今回は何も考えずに作ることを意識してるんで。pirolianは初の流通盤なので、当時なりに考えて作ってはいたんですが、曲の構築力みたいなものがあまり身についてなくて結果ハチャメチャになってるんですよね。結果的に音は近いんですけど。今作はその構築力がある程度身についているので、何も考えなくても良くも悪くもある程度纏まってしまいますね。曲のイケメン度が増すというか。そんな感じな気はします。曲の意図的なところはYAMINABEの6月の戦争、pirolinなどに一番近いかなと思います。

■「ゼロ」というタイトルで臨んだ今回のレコーディングですが、今までと変化させた事などありましたか?

鈴木:最も大きな部分はドラム以外の全ての録りを宅録で行ったことですね。いい音で録るよりもいいテイクで録ることに重きを置きたいのですが、そうなるとテイクの精査が必要で、時間が必要になって。予算の都合上レコスタのスケジュールはかつかつなので、時間がとれる宅録を選びました。おかげでgt.ba.voのテイクの精査は今までにないほど行えました。
藤原:より良いテイク、よりハマる音を突き詰めながら進められましたね。

■そこに鳴るの楽曲はとにかく展開が多く、刻みのパターンもかなりあるじゃないですか?そんな中でドラムのパターンもかなり豊富に盛り込まれていると思うのですが、今作のドラムはどなたが?

鈴木:やはりサポートドラマーにrecで叩いてもらうのは確実だったので、今回からは僕がデモの段階でドラムも含め完成まで作ってドラマーに渡しました。あとは不可能ではない範囲でコピーしてもらいつつ、さらに詰められるところは詰めつつといった感じですね。

■先行配信されてます今作のM-1「掌で踊る」についてどんな楽曲になっているのか教えてください。

鈴木:端的に言うと今のそこに鳴るが昔のそこに鳴るのコピバンをしました。みたいなスタンスですね。前作で聞き手と作り手の求めるもののギャップみたいなものを感じたので、今回はそれがなくなるように努めています。聞き手が求めるものって、自分が意図してない部分というか。自分が努力した部分ではなくて、自分にとって息をするくらい普通なことをしている部分なんですよね。それが他人からすると魅力になるのかなと。だからこそ何も考えてません。そのきっかけになった曲でもありますね。 藤原:カッコよくて、速くて、聴くだけで笑える曲だと思います。これぞ「そこに鳴る」という曲です。

■この曲の歌詞はなんか考えされされるというか、テーマが結構心に刺さりますね?

鈴木:ありがとうございます。歌詞にこだわりがないわけではないんですが、やっぱり音が注目される楽曲だと思うので嬉しいお言葉です。今作の歌詞に関してはそれこそ何も考えずに書きました。前作はテーマを明確に決めて作っていて、その方がポップスとしては優秀なのかなと思うのですが、優秀なポップスをするためのバンドではないので、自分の人間性ができるだけ表れるように、普段の語彙で普段思っていることをそのまま書いただけなんです。また、それが魅力になってくれたら嬉しいなといったスタンスでもあります。

■M-3「表裏一体」はアルバムの中でもかなりの異色を放った存在になっていますね?

鈴木:これは初めてシーケンスを入れて作った曲でもあって、3人だけではできなかったようなやりたいことが詰め込まれているのでそう感じるのかもしれないですね。1コーラスの間、ギターを弾かなくていい想定で作ってもいるので、それこそ3ピースではなかなかないパターンですよね。結局ライブでは弾くことになったんですけどね。
藤原:確かに、ピアノの演奏から始まるので既存曲とは少し雰囲気が違うのかもしれないのですが、初めて「表裏一体」のデモを貰って聴いたときにそこに鳴るの新曲として、全く違和感を感じなくて。言われてみると、異彩を放っているのかなと今感じたくらいです。

■今作は最初から最後までとにかくエッジが効いていますね?ずっと攻めまくっているというか?

鈴木:何も考えずに作った結果、そんな曲ばかりになりました。そんな曲が好きなんだなと思います。意図してそんな曲ばかりにしたわけではないんです。

■改めて今作「ゼロ」はどんな1枚になりましたか?

鈴木:今までで一番納得のできる表現ができた作品です。一番ピンポイントなのに一番ふり幅が広い作品でもあると思います。高校生の頃の自分に聴かせてあげたいです。 藤原:原点回帰でありながらも、活動開始から重ねた年月はしっかりと感じられるような、そこに鳴るの魅力がぎゅっと詰まった作品ができました。今作もかなり笑えますよ。
(2018.04 No.41掲載)

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