SUPER BEAVER


INTERVIEW No.38 2017/09


SUPER BEAVER


バンド史上最強のコンディションとモチベーションで突き進む2017年 彼らから発信された新しいメッセージは「まっすぐでいい、まっすぐがいい」 誰の心にも突き刺さるであろう「まっすぐな6曲」が完成。


 

■美しい日/全部」のリリースから始まったSUPER BEAVERの2017年は非常に充実しているように感じますね?

 

渋谷:個人的にもそう感じています。たくさんの方が力を貸して下さった結果だと思います。一つ一つに意味を感じながら活動出来ています。

柳沢:ありがたいことに充実しすぎて上半期は本当にあっという間でした。さらにこれから12月まで続くツアーもあるので、今年自体が本当に「あっという間」に感じる気がします。

 

■渋谷さんがオールナイトニッポンのパーソナリティを務めるなどバンドの活動としても環境がだいぶ変化していますね?

渋谷:個人で動かせて頂けるのは光栄です。SUPER BEAVERというバンドのフロントマンとして、他の三人を(三人だけではないですが)背負ってやらせて頂いてると思っています。個人の活動が間違いなくバンドに反映出来るように、浮き足立たない様に活動させて頂いてます。

 

■日比谷野外音楽堂と大阪城野外音楽堂のワンマンがソールドアウトというのはどのように感じましたか?

 

渋谷:単純に凄く嬉しかったです。憧れの日比谷野外音楽堂と、ファイナルをやりたかった大阪の地です。届き始めた事をしっかり実感しました。

柳沢:ずっと想像もできない舞台だったので、当日はやはり噛みしめるものがありました。自分たちが信じ続けている音楽をたくさんの人が同じように共有してくださっていることを本当に嬉しく感じました。

 

■昨年のZEPP DIVER CITYでのLIVEの時のインスピレーションで「美しい日」が制作されたというエピソードがありましたが今回の2会場ではそういう感覚はあったのでしょうか?

 

柳沢:うーん、どこを切り取って曲になるかはまだわかりませんが、やっぱりこれまで以上に見てくださる方からのレスポンス…感情を感じる事ができたので、それを受けて僕らからもまた曲という形で発信したいという感覚はあります。

渋谷:殊更会場がどこだからとか、ファイナルだからとかそういうことで感じるものではないので、それが例え呼んでいただけた友達のバンドのツアーでも感じます。今回は気持ちの往来という部分、コールしてレスポンスを返してもらうという本質的な意味を感じました。

 

■そんな中で9月6日にリリースになります「真ん中のこと」 まずはこのタイトルについて伺いたいです。

 

柳沢:今作は言葉や歌の強さだけではなく、リズムパターンやサウンドアレンジにも重きを置こうというところから始まりました。結果として一聴した耳障りとして新しく聴こえる楽曲も多いと思うのですが、その全てが僕らがかっこいいと信じられる楽曲になっていて、胸を張ってこれがSUPER BEAVERだと言える音楽を鳴らし続けるという宣言のような意味も込めて「真ん中」という言葉が出てきました。そこから「真ん中」だけでは…となった時に同収録曲の「それくらいのこと」を聴いていて「真ん中のこと」というタイトルを思いつきました。自分にとっての「真ん中のこと」は誰かにとっての「それくらいのこと」、誰かにとっての「真ん中のこと」は自分にとっての「それくらいのこと」。それぞれ違うけれど、その中で重なる部分、分かり合えることの歓びを歌にしてきたバンドだと思うので、このようなタイトルにしました。

 

■SUPER BEAVERとして活動している中で一番重要視している「真ん中のこと」ってどんな事なのでしょうか?

 

柳沢:誠実であることだと思います。

渋谷:やはり人かと。具体的には人と人。ここを蔑ろにして今のSUPER BEAVERは語れない部分だと思います。なんで音楽が楽しいのか、なんで音楽がやりたいのか考えた時に真っ先に浮かんでくる部分だと思います。

 

■M-1「ファンファーレ」出だしはLIVEの始まり方みたいですよね?LIVE感を表現するという狙いということですか?

 

渋谷:そもそもその部分をコンセプトに据えたアルバムでもあったので、幕開けにふさわしいやり方を、楽器隊の三人がその意図を汲んで考えてくれました。

 

■BPMもかなり速く、ベースもかなり動きのあるこの曲に「ファンファーレ」と名付けた理由を教えてください。

 

柳沢:1曲目にしようというのはRECの途中から決まっていて、今作の幕開けにふさわしい曲だと思ったのでこのタイトルにしました。

 

■M-2「正攻法」はSUPER BEAVERらしいメロディーにSUPER BEAVERらしくないアレンジになっていますよね?

 

渋谷:アルバムのコンセプトとして今までやったことのないサウンドアプローチ、そしてリズム、音楽家としての三人を見たいと、まず制作に移る前に話しました。様々な要素を落とし込んだ結果、個人的にはらしくないことはないと思っています。

柳沢:4人で鳴らして4人が純粋にかっこいいと思えるものは全て「らしい」と捉えています。もちろん一聴すると新鮮に感じられるアレンジだろうなというのは自覚しつつ、この曲に「正攻法」というタイトルをつけられるのが今のSUPER BEAVERの強さだと思っています。

 

■今回のアルバムタイトルのテーマとこの楽曲の歌詞はかなりリンクすると思いました。歌詞について教えて欲しいです。

 

柳沢:13年目に突入した我々の歩みというか、経験のうえに歌える歌詞だと思っています。奇をてらった新しさよりも、正攻法でまっすぐに届けたいと思い続けてきた僕らのスタンスそのものなのかなって思っています。

 

■そこからの「THE SUPER BEAVER感」満載のM-3「ひなた」。先に配信にてリリースしていたこの楽曲をここに持ってきた意味とは?

 

渋谷:配信という形は個人的には好きではありません。それは手に取るという意味、そして盤自体にも想いや価値があると思っているからです。それでもタイアップを頂いたときを真っ先に聴いてくださる方に届けたいと思った為、配信という形を取らせて頂きました。この時はまだ”真ん中のこと”の構想はありませんでしたが、先にこの曲があったというのは潜在的にこのアルバムに大きな影響を与えてくれた楽曲だとおもっています。だからこそ、このアルバムの真ん中に据えようと思いました。あとは単純にバランスをみて。

柳沢:ある意味ライブのセットリスト的な感覚です。頭二曲で今作のコンセプトを提示しつつも、一回MCを挟んだらきっとここで「ひなた」が来るだろうなと。結果として非常に重要な曲順になっていると思います。

 

■ドラマの主題歌などのタイアップになった「ひなた」はSUPER BEAVERにとってどんな楽曲なのでしょうか?

 

柳沢:温かみがあって優しい曲だなと思っているんですが、今作において聴いてくださる人にも自分たちにとってもホッと安心できるような一曲な気がします。

 

■M-4「irony」はロックンロール要素が入っている新境地開拓な楽曲ですね。ギターソロは特にロックンロールを感じます。アレンジ制作のエピソード聞かせて欲しいです。

 

渋谷:この曲に至っては具体的に柳沢に、こんな曲を作りたい、と提示しました。BPMもアプローチもこういうことがしたい、と一番枠組までメンバーに提示した曲だと思います。

柳沢:今作は全体を通じて制作前にVo.渋谷からこういうアルバムにしたいというコンセプトについての提示があったのですが、中でもロックンロールアプローチというのは特にこだわっていたポイントだと思います。珍しくこういうサウンドアプローチの曲を作ろうと決めて作り始めました。

 

■今回ベースフレーズも過去作よりかなり攻め攻めじゃないですか?

 

柳沢:そもそもBa.上杉はナチュラルにグッドフレーズを量産して来るベーシストなので、こういうサウンドアプローチの作品の中でさらに活きたのかなと思います。

 

■M-5「贈りもの」はLIVEでみんなで歌いたい楽曲になっていますね。この曲の歌詞については深く伺いたいです。

 

柳沢:そもそもはVo.渋谷がMCで「今こうやってあなたの前で歌えてること、こういう時間を共有できていることだって普通じゃない」と今改めて伝えていたのがきっかけです。僕らは無いものを欲しがるし、それは間違ったことじゃ無いと思いますが、そのためには今あるものをちゃんと大事にしないと、と思っています。特別なことは言っていないですが、大切なことを歌った歌だと思います。

 

■柳沢さんは今までも未来の自分に宛てて楽曲を描いた事はあったんですか?

 

柳沢:どの楽曲も自分にも言い聞かせているところはある気がします。「贈りもの」に関しても、経験の上でこそ説得力を増す歌だと思ったので「今の自分たちが、過去の経験を経た上で、未来の自分たちへ伝えたいこと」という気持ちで歌にしました。ある意味タイムカプセル的な、そういう意味での「贈りもの」です。

 

■M-6「それくらいのこと」はアルバムの中での立ち位置的にもまた違うベクトルを占めている楽曲ですよね?

 

渋谷:メッセージや言葉、そういう部分ではベクトルは同じです。何を言うかより、誰が言うか。SUPER BEAVERが聴いてくださる方にとってそういう位置にいられたらと思っています。

柳沢:サウンドアプローチとしてはそうかもしれないですね。ただこの曲はSUPER BEAVERの根幹の根幹、全ての核となる感覚を歌にした曲だと思います。素直で好きな曲です。

 

■最後の最後フェードアウトにした理由は?

 

柳沢:映画のエンドロール的な、余韻を感じられる終わり方にしたかったのでフェードアウトにしたいと言った記憶があります。

渋谷:まだまだロールしていく感じを出してみたかったです。個人的にはこのボリュームにある種の物足りなさを体現したかったです。

 

■アルバム6曲を聴いて6曲ともに個性のある偏りのないアルバムに感じました。敢えて違う感じの楽曲を集めたアルバムという事なのでしょうか?

 

渋谷:初めてコンセプトをまず設けて制作に挑みました。ボリューム感という意味では今まで一年に一枚フルアルバムを出し続けてきた我々です、聴き手の立場に回った時に自己を投影する時間としてはスパンが早いのかと思いました。今までのアルバムを取り込んで、消化してくれたらな、という思いと、過去の曲まで生きる一枚を30分くらいのボリュームで作りたいと思いました。内容としてはサウンドアプローチとリズム、フロントに立っている自分がライブハウスのフロアを見て感じたことを三人と共有しました。その後こういった曲が欲しいと三人に相談して、我々のやり方で、気持ちの往来がしっかりはかれる楽曲を、というテーマをまず作った上で制作に取り掛かりました。

柳沢:違う感じの楽曲を集めようという発想ではありませんが、前述の通りライブをイメージできる作品、取り入れたことのないリズムパターン、アグレッシブなサウンドアレンジ、そして言葉と歌の強さをコンセプトに作って言った結果、イメージ通りこのようなアルバムになりました。

 

■9月15日から12月16日まで「真ん中のことRelease Tour 2017 〜ラクダの中心〜」が開催されます。どんな事を真ん中に置いたツアーになるのでしょうか?

 

渋谷:今までと相違なく、過去最高の夜を更新し続けるだけです。 柳沢:楽しい!という感覚の共有率が高いツアーにしたいなと思っています。

 

■最後に改めて「真ん中のこと」どんな作品なのか教えてください。

 

渋谷:過去の自分達が、未来の自分達が、そして今の自分達が、全方位からあなたにSUPER BEAVERを届けられる一枚だと思っています。

柳沢:聴けば聴くほど自分たちにとってもすごく重要な作品なんだなと改めて実感していっています。過去の楽曲の聴こえ方もまた変わるような、そしてこの先のSUPER BEAVERもさらに楽しみになるようなアルバムだと思っています。